令和6年度 山陰労災 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 561 118 127 231 306 366 740 1576 1470 695
令和6年4月1日から令和7年3月31日までの退院した患者数を10歳刻みの年齢階級別で示した表です。
当院の退院患者数が最も多い年齢階級は70代となっています。
未成年の患者(0~19歳)の割合は10.97%、70歳以上の割合は60.44%となっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器・感染症内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 90 21.18 16.40 4.44 85.59
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 86 25.40 20.78 12.79 85.95
040110xxxx00xx 間質性肺炎 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 34 33.26 18.68 2.94 79.03
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 経気管肺生検法等 処置2なし等 27 3.00 3.03 0.00 73.67
0400802299x000 肺炎等 15歳以上65歳未満 手術なし 処置2なし 副傷病なし A-DROP スコア0 25 11.20 8.13 4.00 44.32
当科は呼吸器内科と感染症内科を統合し、呼吸器・感染症内科として平成25年1月1日から開設しました。
 当科では、慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息を含めたアレルギー性肺疾患、肺炎をはじめとした呼吸器感染症、間質性肺炎を代表とするびまん性肺疾患、肺癌を主とした呼吸器悪性腫瘍などの診断、治療を中心として呼吸器疾患全般の診療を行っています。
 なお、当院は、日本呼吸器学会認定施設でもあり、ガイドライン、エビデンスに基づいた診断と治療を心掛けています。
 さらに、職業性肺疾患である、じん肺、アスベスト関連疾患などの健診、診断、治療も行っており、アスベスト疾患センターを開設しています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 184 31.78 25.29 61.41 84.17
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 79 27.71 18.76 5.06 71.09
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 71 27.68 19.16 39.44 78.55
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 49 30.22 21.38 10.20 75.61
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 38 21.71 15.41 23.68 70.29
1)地域の二次救急病院であり、外傷や骨・関節・脊椎関連の救急患者は、地域で最も多く引き受けています。中でも、大腿骨近位部骨折、椎体骨折、上肢の骨折が大半を占めています。循環器内科や麻酔科の迅速な対応により、早期手術が可能なことも当院の特徴です。
2)変形性関節症・肩関節障害・関節リウマチなどの慢性関節疾患の治療の占める割合も大きいです。人工関節置換術の手術件数は、県内で最多となっています。3D術前計画を用いて、人工股関節や人工膝関節の手術を数多く行っています。新手術室は、無菌室が2室となり、人工関節置換術が同時並行で行えるようになっています。腱板損傷などの関節疾患に対しても、最新の内視鏡システムを用いて行っています。
3)脊椎関連では、脊椎脊髄外科専門医2名が担当しています。年間150例程度の、脊椎手術(椎間板ヘルニア、脊椎固定術、椎弓切除術など)を行っています。脊椎手術が可能な施設は、鳥取県西部地区では、当院と鳥取大学附属病院のみです。椎間板ヘルニア酵素注入療法「ヘルニコア」や坐骨神経痛に対する神経根ブロックなど保存的治療も積極的に外来で行っています。
4)当院は、躯幹用骨密度測定装置(DXA)を有しており、DXAと骨代謝マーカーを軸とした適切な骨粗鬆症診療を行っています。2021年から骨粗鬆症ロコモ検診も開始しています。
5)当科の整形外科スタッフは、常勤5名と非常勤1名です。日本整形外科学会認定施設であり、日本脊椎脊髄病学会認定医2名が在籍しています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 143 21.34 17.33 4.20 85.33
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 63 3.71 3.07 3.17 74.43
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 58 3.52 4.18 0.00 73.81
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1 なし、1,3あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 37 11.32 9.59 0.00 81.62
050130xx9902xx 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 26 25.96 23.96 11.54 84.77
虚血性心疾患が中心ですが、肺塞栓症や腎動脈に対するインターベンションも随時行っています。2012年4月からは不整脈に対するカテーテル治療(カテーテルアブレーション)も行っています。急患を含めて疾患全般にわたり心臓血管外科と緊密な連携を取っています。
 方針:24時間体制で急患対応にあたっており、迅速かつ的確でムダのない医療を心掛けています。急性心筋梗塞の治療は90分ルール(病院到着からカテーテル治療までを90分以内に行う)を設けて動いています。 
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 109 4.86 4.54 0.00 69.42
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 80 8.09 7.05 1.25 65.49
060035xx99x5xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 5あり 25 5.56 4.42 0.00 63.08
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 24 20.08 14.81 4.17 76.00
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 23 5.09 5.32 0.00 37.61
消化器および乳腺の癌の手術、胆石症や鼡径ヘルニア、痔核などの良性疾患、胆嚢炎や虫垂炎、腹膜炎など緊急手術を要する疾患も対象に、幅広く外科領域の診療を行っています。
 消化器疾患に関しては、内科、放射線科とカンファレンスを行い、各疾患ガイドラインに基づいて治療方針、手術適応を決定しています。また、外科カンファレンスを毎日行い、術前・術後の症例や治療困難症例の検討を行っています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 58 4.40 6.98 0.00 2.43
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 56 6.59 6.11 0.00 0.00
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 49 4.59 6.22 0.00 1.39
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 40 3.93 6.38 0.00 2.65
0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 38 4.32 5.61 0.00 4.45
小児科は平成26年4月に新設されました。診療所や他の一般病院ならびに鳥取大学医学部附属病院と緊密に連携を取りながら、小児医療ならびに周産期医療を行います。当院は総合病院ですので、他の診療科との共同診療が可能であり、多様なニーズにお応えすることが可能と考えます。標準医療を実践し、患者さんやご家族の疑問に真摯に耳を傾けることができる医療を心がけます。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 51 2.90 2.45 0.00 74.20
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 50 9.94 7.77 0.00 75.18
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病 なし 42 6.00 5.16 0.00 62.55
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし 36 9.25 6.81 0.00 72.72
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 28 10.29 11.35 7.14 72.25
当科は地域の中核病院の泌尿器科として尿路性器癌、尿路結石、排尿障害など泌尿器科疾患全般の診断、治療を行なっておりますが、当院には数年前まで小児科がなかったことから小児の疾患についてはあまり扱っておりません。入院は癌の患者さんが約50%と多く、腎や膀胱などの癌の手術を積極的に行っております。また癌の患者さんには基本的に告知を行うこととしております。
 癌に次いで多いのは結石の治療ですが、体外衝撃波による結石破砕は、ほとんど外来にて無麻酔での治療を行っております。また、尿管鏡による経尿道的手術も年間40~60例を行っております。
 レーザー装置を導入しており、結石や前立腺の手術に力を発揮しています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 131 24.91 16.89 49.62 74.53
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 46 21.72 16.94 39.13 80.70
010060xx99x30x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 13 18.00 18.42 46.15 72.62
010060xx99x41x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 あり 13 31.85 29.66 61.54 78.77
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 13 18.77 6.89 23.08 57.23
脳神経内科では主に脳梗塞の症例を中心に治療を行っています。
超急性期治療としては血栓溶解療法のみならず、脳神経外科と協力して血管内治療も積極的に行っております。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 117 4.96 7.35 0.00 10.21
030430xx97xxxx 滲出性中耳炎、耳管炎、耳管閉塞 手術あり 36 2.17 3.11 0.00 4.36
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 30 3.57 4.67 0.00 70.70
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1 あり 24 2.00 2.02 0.00 50.92
030428xxxxx0xx 突発性難聴 手術・処置等2 なし 17 8.59 8.21 0.00 55.71
耳鼻咽喉科は首から上の狭い範囲を扱う小さい科と思われがちですが、視覚を含めた五感、小児科的疾患、上気道呼吸器疾患、めまい、顔面神経麻痺、突発性難聴などの内科的疾患と耳鼻咽喉領域の外科的疾患を取り扱います。
突発性難聴、顔面神経麻痺、鼻出血、扁桃周囲膿瘍、上気道の急性炎症性浮腫による呼吸障害、めまい発作などは、すぐに御連絡いただければ対処できるように努力しています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 39 12.62 11.90 10.26 81.72
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 32 25.81 18.68 56.25 72.81
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 31 5.52 7.99 16.13 72.90
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 26 10.00 9.83 15.38 81.15
010070xx9902xx 脳血管障害 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 11 2.00 5.53 0.00 72.64
脳神経外科は昭和52年に開設され、以後鳥取県西部の脳神経外科医療の一翼を担ってきました。最近の年間手術症例は120例前後で推移しています。
入院症例の内訳は脳血管障害と慢性硬膜下血腫の割合がきわめて高いことが特徴です。脳神経内科医の協力を得て、急性期虚血性脳卒中の脳血管内治療環境を整えています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 48 9.63 9.40 0.00 34.44
120260x001xxxx 分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満) 子宮破裂手術等 29 10.14 9.34 0.00 33.21
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 22 5.91 5.97 0.00 51.05
120140xxxxxxxx 流産 13 1.00 2.44 0.00 33.46
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 12 4.00 5.88 0.00 44.42
産婦人科は平成26年4月21日から外来診療を開始し、6月から分娩を取り扱っています。婦人科手術はできる限りminimum invasive surgeryをめざし入院期間の短縮を図っています。地域の医療施設と鳥大病院をつなぐ2次医療施設として、手術を含む救急疾患にも対応しています。現在は、産婦人科専門医3名で診療を行っており、鳥取大学から不定期で診療応援をいただいております。
 婦人科は異所性妊娠、卵巣囊腫の茎捻転や卵巣出血などの緊急手術が必要な救急疾患の受け入れも行っています。現在は、主に婦人科良性疾患を対象に手術を行っています。可能な限り腹腔鏡下手術を取り入れ、できるだけ手術創を小さく目立たないようにして入院日数の短縮を行っております。骨盤臓器脱の手術はご高齢の方が多いため入院日数は1週間以内としています。
 生殖医学領域では、若年の月経困難症、月経不順、卵巣機能不全および性器奇形などもご紹介いただいており、MRI検査や手術などは待機期間がほとんどない状況で適切な処置が可能となっています。更年期障害などのホルモン補充療法も個々の症例に合わせて適切に対応しています。不妊症については、精液検査や子宮卵管造影の検査も可能で近隣の医院からの検査依頼にも対応しています。体外受精や顕微受精はできませんが人工授精までの治療を行っております。
 産科は、鳥取県西部地域における当院の産婦人科の置かれている現状から、総合周産期母子医療センターである鳥取大学医学部附属病院と産婦人科診療所との中間的な総合病院の産科施設としての役割を担っております。当然、一般のリスクのない正常妊娠の方の分娩も取り扱っておりますが、他の疾患を持った妊娠やハイリスク妊娠などの症例が多く、スタッフと治療方針を検討しながら診療を行っています。さらに、最近増加している、社会的にリスクのある妊婦さんの受け入れも行っており地域の行政機関との連携も行っております。また、当院の特徴として、不育症患者は鳥取県西部地区のみならず、鳥取県内全域から島根県東部まで広い範囲からご紹介いただいております。今後さらに地域との連携を深め、地域の方々に信頼されるよう日々の診療にあたりたいと考えています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 29 2.76 2.66 0.00 63.90
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 25 5.80 5.15 8.00 77.84
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2 なし 16 9.81 10.18 0.00 80.44
050170xx02000x 閉塞性動脈疾患 動脈形成術、吻合術 指(手、足)の動脈等 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 13 15.62 15.16 0.00 75.69
050161xx9900xx 大動脈解離 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし - - 16.32 - -
・令和6年に施行した単独冠動脈バイパス手術は16例で、全例、心拍動下に施行して、より低侵襲なオフポンプ症例は(11例/16例)でした。また、心臓弁膜症手術は12例でした。
・胸部大動脈手術は4例、腹部大動脈瘤手術は9例で、症例により低侵襲のステントグラフト内挿術を行っています。
・下肢閉塞性動脈疾患などに対するバイパス術は18例、血栓内膜摘除術1例、カテーテル手術56例、血栓除去術8例でした。
・複雑な内シャント造設術は、13例行っています。
・下肢静脈瘤手術は32例で、レーザーやシーリングによるカテーテル手術が主となっています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 54 2.15 2.49 0.00 75.54
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり 両眼 54 2.07 4.29 0.00 76.19
020200xx99x1xx 黄斑、後極変性 手術なし 手術・処置等2 あり - - 2.13 - -
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし - - 2.37 - -
160250xxxx0xxx 眼損傷 手術・処置等1 なし - - 4.52 - -
白内障手術は基本的には入院で片眼ずつ行っていますが、相談のうえ外来で行なうこともあります。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 70 12.26 8.88 12.86 80.76
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 48 24.56 13.66 12.50 81.71
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 31 8.94 7.60 0.00 73.16
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 処置2なし 20 7.15 5.55 0.00 66.05
060340xx99x0xx 胆管(肝内外)結石、胆管炎 手術なし 処置2なし 18 10.72 9.45 33.33 81.56
上記に示す5分類を含め、胃、食道や膵・胆道系の化学療法、炎症性腸疾患、肝がん治療、肝炎治療等、消化器疾患幅広く力を入れています。
 当科での主要疾患は、消化管(食道から大腸)、肝臓、胆嚢、胆道、膵臓疾患であり、内科学会、消化器病学会、消化器内視鏡学会、消化器がん検診学会、肝臓学会等の指導施設、認定施設ないしは教育病院となっており、指導医、専門医、認定医の資格を持った医師等が検査や診療に当たっています。
 疾患の早期診断、早期治癒をモットーとし、早朝カンファレンス、内視鏡検討会、症例検討などを行い、医師同士あるいはコメディカルとも協力しあいながら患者サイドに立った医療の提供を目指しています。
糖尿病・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100380xxxxxxxx 体液量減少症 30 8.30 10.26 0.00 76.93
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) インスリン製剤(注射薬に限る) 14 31.00 13.77 14.29 79.64
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 手術なし 11 13.18 9.83 0.00 77.27
180010x0xxx2xx 敗血症 1歳以上 中心静脈注射等 11 37.09 30.90 27.27 82.36
180010x0xxx4xx 敗血症 1歳以上 持続緩徐式血液濾過等 7 51.86 37.05 0.00 79.00
当院糖尿病・代謝内科では、主に糖尿病・代謝内分泌疾患の診療に携わっております。
 糖尿病教育施設に認定されており、指導医1名、専門医2名、糠尿病療養指導士10名程度と糖尿病認定看護師が有資格者として勤務しています。
 糖尿病治療に関しては、外来患者、入院患者、開業医からの紹介患者を主な対象として、医師、看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師のチーム医療の下、毎月2回、糖尿病教室を開催し、「自己管理」をモットーとした患者指導、合併症の予防を主眼とした診療を行っています。また、インスリン治療の外来導入、インスリンポンプ療法、フットケア外来、糖尿病透析予防指導も行っています。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 21 16.29 11.35 0.00 74.00
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 経皮的腎生検法 17 4.06 6.01 0.00 60.76
110280xx9901xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 人工腎臓 11 14.00 13.75 0.00 74.73
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 処置2なし 9 32.20 19.53 22.22 68.22
110260xx99x3xx ネフローゼ症候群 手術なし リツキサン 5 2.60 4.97 0.00 53.60
現在わが国では全国民の約400人に1人の割合で慢性維持透析を受けている患者さんがいますが、その背後には成人の約8人に1人に当たるおよそ1,330万人にのぼる「慢性腎臓病(CKD)」の存在が推測されており、更にこの内の約360万人はすでに腎機能が50%を切っていると推測されています。この慢性腎臓病(CKD)の存在は心・血管疾患の発症と生命予後に強く影響を与えていることが多くの研究で明らかにされており、慢性腎臓病の診断と治療の重要性が叫ばれています。
 2016年末現在、日本全国で慢性維持透析を受けておられる患者数はおよそ31万5千人で、毎年約7千5百人の患者数の増加を認めています。その要因は高齢化社会を反映しての糖尿病性腎症と高血圧性腎硬化症の増加ですので、これら慢性腎臓病(CKD)の診断と治療がますます重要となっています。
 当院は日本腎臓学会および日本透析医学会の認定施設として、日本腎臓学会専門医・指導医および日本透析医学会専門医・指導医の資格を持つ医師が内科的腎疾患の診断と治療、および急性腎不全や保存期から末期までの慢性腎不全管理に当たっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 12 - - 21 - - 1 8
大腸癌 14 27 28 46 15 13 1 8
乳癌 - - - - - 1 8
肺癌 - - 21 - - 1 8
肝癌 - - - - 13 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院に入院し、がん診療を受けた5つの代表的がん疾患(5大がん)の診療情報の指標です。
初めての治療(初発)時のがんの進行度(Stage:ステージ)と再発で治療を受けた患者数を集計しています。
当院にがん治療のために入院された患者さん(初発時)のがんの進行度の最頻値は次の通りでした。
胃がんStageⅠ、IV 大腸がんStageI、Ⅱ、Ⅲ、IV 肺がんStageⅣ
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 34 10.97 52.50
中等症 111 21.46 82.95
重症 12 29.75 82.92
超重症 - - -
不明 - - -
20歳以上の患者さんについて日常生活をしていた人が発症した肺炎(市中肺炎)の重症度を見た指標です。
重症度は、市中肺炎ガイドラインによる重症度分類システム(A-DROPシステム)により分類しました。
入院中に発症した肺炎(院内肺炎)を別にし、市中肺炎の入院患者数等を見ています。
年齢が高くなるほど重症度が増す傾向にあります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 237 28.68 77.00 44.32
その他 27 27.11 74.63 4.17
脳梗塞を発症日から入院日までの期間別に入院患者数等を見た指標です。
ここでいう脳梗塞とは国際的な疾病等の分類(ICD-10分類)においてI63$であるものを集計しています。

脳血管疾患も死亡原因の上位に位置する疾患であり、脳梗塞の場合、早期に治療を行うことが効果的とされています。救急で搬送される患者さんも多く、受け入れには救急体制の確保が必要となります。
当院では発症日から3日以内に入院される患者さんが多く、平均年齢は77.00歳、リハビリ病院等への転院率は44.32%でした。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 146 2.93 27.60 50.00 80.82
K0821 人工関節置換術(股) 等 134 1.52 26.49 7.46 72.72
K0811 人工骨頭挿入術(股) 等 65 3.09 28.14 61.54 83.34
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 61 1.90 12.61 3.28 60.44
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 等 48 4.29 20.60 27.08 70.42
1)地域の二次救急病院であり、外傷や骨・関節・脊椎関連の救急患者は、地域で最も多く引き受けています。中でも、大腿骨近位部骨折、椎体骨折、上肢の骨折が大半を占めています。循環器内科や麻酔科の迅速な対応により、早期手術が可能なことも当院の特徴です。
2)変形性関節症・肩関節障害・関節リウマチなどの慢性関節疾患の治療の占める割合も大きいです。人工関節置換術の手術件数は、県内で最多となっています。3D術前計画を用いて、人工股関節や人工膝関節の手術を数多く行っています。新手術室は、無菌室が2室となり、人工関節置換術が同時並行で行えるようになっています。腱板損傷などの関節疾患に対しても、最新の内視鏡システムを用いて行っています。
3)脊椎関連では、脊椎脊髄外科専門医2名が担当しています。年間150例程度の、脊椎手術(椎間板ヘルニア、脊椎固定術、椎弓切除術など)を行っています。脊椎手術が可能な施設は、鳥取県西部地区では、当院と鳥取大学附属病院のみです。椎間板ヘルニア酵素注入療法「ヘルニコア」や坐骨神経痛に対する神経根ブロックなど保存的治療も積極的に外来で行っています。
4)当院は、躯幹用骨密度測定装置(DXA)を有しており、DXAと骨代謝マーカーを軸とした適切な骨粗鬆症診療を行っています。2021年から骨粗鬆症ロコモ検診も開始しています。
5)当科の整形外科スタッフは、常勤6名と非常勤1名です。日本整形外科学会認定施設であり、日本脊椎脊髄病学会認定医2名が在籍しています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 104 1.04 2.63 0.00 65.68
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 103 1.53 5.70 2.91 66.13
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 24 0.92 3.29 0.00 37.92
K719-21 腹腔鏡下結腸切除術(小範囲切除、結腸半側切除) 16 2.56 15.00 6.25 72.50
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 15 6.33 18.80 0.00 75.00
外科入院における件数上位5位までの手術件数です。

 近年の内視鏡外科手術の進歩は著しく、全国的にその数は増加しています。腹部に3~5箇所、10 ~ 20mm程度の切開を行い、腹腔鏡(ふくくうきょう)というカメラでお腹の中を観察しながら手術を行います。お腹に大きな傷を作らないので体にやさしく、美容的にも優れています。また、カメラで視る映像は実際よりも大きく(拡大視効果)、緻密な手術が可能となり、出血量も減らせます。このため、胃癌、大腸癌などの悪性疾患に対する手術にも取り入れています。
 当院では、消化器手術の約70%を腹腔鏡で行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 55 1.53 11.04 3.64 77.53
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切 等 45 1.40 13.20 17.78 79.89
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置 25 23.48 30.56 48.00 85.44
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 19 1.43 1.14 0.00 80.57
K7211 大腸ポリペクEMR(2cm未満) 等 18 4.28 2.00 0.00 73.39
近年、内視鏡的治療は目覚ましく進歩しています。
 消化器内科における上位5位までの手術を示していますが、他にも治療内視鏡として食道静脈瘤硬化療法(EIS)をはじめ、内視鏡的食道静脈瘤結紮術(EVL)、内視鏡的拡張術、内視鏡的胃瘻増設術(PEG)など幅広く行っております。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除術(ホルミウムレーザー) 等 56 3.16 7.18 0.00 75.77
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 等 40 1.13 3.03 0.00 61.63
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 等 35 1.29 6.17 0.00 72.34
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術(片) 等 24 1.04 11.88 0.00 72.00
K797 膀胱内凝血除去術 14 0.29 12.71 21.43 83.79
泌尿器科入院における件数上位5位までの手術件数です。

可能な手術
尿路性器癌、尿路結石、排尿障害など泌尿器科疾患全般に対する一般的な検査、手術(小児を除く)
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 等 49 1.55 6.80 0.00 34.51
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 36 1.92 7.42 0.00 33.25
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 25 0.96 3.96 0.00 50.80
K872-33 子宮鏡下有茎粘膜下筋腫切出術、子宮内膜ポリープ切除術 その他のもの 等 12 0.08 1.00 0.00 44.08
K909-2 子宮内容除去術(不全流産) 11 0.00 0.00 0.00 29.82
産婦人科入院における件数上位5位までの手術件数です。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 等 94 1.13 3.51 0.00 11.82
K309 鼓膜(排液換気)チューブ挿入術 等 41 0.22 1.00 0.00 4.44
K370 アデノイド切除術 27 1.04 1.07 0.00 5.07
K347 鼻中隔矯正術 11 1.00 3.00 0.00 35.91
K368 扁桃周囲膿瘍切開術(左) 等 11 0.09 5.55 0.00 40.82
耳鼻咽喉科入院における件数上位5位までの手術件数です。

可能な手術
1.鼻、副鼻腔
内視鏡下副鼻腔手術、鼻茸切除術、鼻中隔矯正術、下鼻甲介切除術など
2.咽喉頭
  口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術、気管切開術など
3.耳
鼓膜チューブ留置術など
4.その他
顎下腺摘出術、耳下腺腫瘍摘出術、唾石摘出術など
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 等 52 3.06 2.81 1.92 74.10
K597-2 ペースメーカー交換術 17 1.00 7.65 0.00 83.24
K5973 リードレスペースメーカー移植術 17 7.47 6.88 0.00 81.76
K5462 経皮的冠動脈形成術(不安定狭心症) 等 12 0.33 7.42 0.00 69.83
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置 10 39.80 23.30 50.00 88.80
循環器内科入院における件数上位5位までの手術件数です。

●心臓カテーテル治療の考え方
 心臓カテーテル治療の施行に際しては、「患者さんにとって本当に心臓カテーテル治療が必要なのか」、「長期的に見て冠動脈バイパス術の方がより良いのではないのか」ということを常に念頭に置きながら行ってきました。その結果、保存的に見る症例や冠動脈バイパス術に回す症例は他の施設よりも多いのではないかと思っています。また、「心臓カテーテル治療は出来るだけシンプルに」という方針で行っています。とは云っても及び腰になるのではなく、必要時にはハイリスク症例にも積極的に行っています。

●不整脈治療の考え方
 不整脈の中には治療を必要としないものも多く、この治療が「本当に必要なのか」「長期的に見てより有効な治療法はないのか」ということを常に検討しています。手順としては、
①不整脈の正体を明らかにする目的で長時間心電図や心臓電気生理的検査(EPS)を行います。
②その不整脈に対して適当と思われる方法を複数提示して患者さんと相談します。
③薬物治療またはカテーテル治療あるいはペースメーカーなどのデバイス治療を行います。
④治療後に経過観察を行い、長期的方針を立てます。
という流れになります。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢血管拡張術・血栓除去術 等 32 2.56 6.84 3.13 76.44
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 23 0.87 0.87 0.00 60.57
K5522 冠動脈、大動脈バイパス移植術(2吻合以上) 等 15 5.20 29.00 6.67 77.73
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 等 10 1.20 7.30 0.00 79.50
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) 10 1.90 13.70 0.00 75.60
心臓血管外科入院における件数上位5位までの手術件数です。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 56 1.59 11.38 12.50 82.04
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術(CAS) 等 11 5.82 8.91 9.09 71.45
K1643 頭蓋内血腫除去術(脳内のもの) 10 3.40 51.40 80.00 68.00
K178-4 経皮的脳血栓回収術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻 - - - - -
脳神経外科入院における件数上位5位までの手術件数です。ハイフン表記は10人未満の症例です。

最近の年間入院症例は約200~300例で、血管内手術を含めた手術症例は120例前後で推移しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 108 0.01 1.10 0.00 75.86
K274 前房内異物除去術 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
眼科における上位2位までの手術です。ハイフン表記は10人未満の症例です。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(単純なもの) 34 6.59 20.91 5.88 70.47
K616 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回等 - - - - -
K635 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術等 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
腎臓内科入院における上位3位までの手術です。ハイフン表記は10人未満の症例です。

年間約80~100例の動静脈内シャント造設術や腹膜透析用テンコフカテーテル腹腔内留置術を当科で行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 26 0.42
異なる 18 0.29
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 19 0.31
異なる - -
入院医療費の支払制度(DPC包括医療費支払い制度)から見た入院患者数と保険請求した患者数割合の指標です。
入院の合併症として代表的な、会計上使用するDPC分類から4つ、患者数等を集計しています。
なお、「180040手術・処置等の合併症」は、国際的な疾病等の分類(ICD-10分類)の表現を用いた分類表現であり、主病名の治療よりも入院中に他の合併症の医療資源が優先された分類であり、当院は0.31%ありました。
その内訳のうち最も多いのは人工股関節脱臼等(発生率:0.11%)、次に術後出血(発生率:0.08%)、術後感染症(発生率:0.05%)となっています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1118 1060 94.81%
肺血栓塞栓症は、主に下肢の深部静脈にできた血栓(深部静脈血栓症)が血流によって運ばれ、肺動脈に閉塞を起こしてしまう重篤な病態です。手術後の安静臥位がそのリスクになると考えられており、これを予防するため適切な対策を行う必要があります。本指標は、「肺血栓塞栓症及び深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン(2017年改訂版)」(日本循環器学会等)に基づいて弾性ストッキングの着用、間歇的空気圧迫装置の利用、抗凝固薬などの薬物的予防等が行われた肺血栓塞栓症の予防の実施状況を集計したものです。当院では、対象の手術を施行した患者に対する予防対策の実施率は94.81%となっています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1493 448 30.01%
広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養検査を行うことは、望ましいプラクティスとなります。また、血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。2014年度診療報酬改定から、血液を2か所以上から採取した場合に限り、2回算定できるようになっています。当院の実施率は30.01%となっています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
592 499 84.29%
近年、多剤耐性アシネトバクター属菌や、幅広い菌種に効果を有するカルバペネム系抗菌薬に耐性のある腸内細菌科細菌など、新たな抗菌薬耐性菌(以下、耐性菌)が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)を組織するなど、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。当院の実施率は84.29%となっています。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
93228 343 3.68‰
当院の転倒・転落発生率は3.68%となっています。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
93228 31 0.33‰
当院の転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率は0.33%となっています。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
1802 1800 99.89%
当院の手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率は99.89%となっています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
88829 32 0.04%
当院のd2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率は0.04%となっています。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
3975 3790 95.35%
当院の65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合は95.35%となっています。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
93228 13818 14.82%
当院の身体的拘束の実施率は14.82%となっています。
更新履歴
令和7年10月1日
令和6年度病院指標を公開しました。